みなさん、入学おめでとうございます。公立小松大学は教職員挙げてみなさんを歓迎します。本学は二年前に開学した若いいわば発展途上の大学でありますが、ここに学ぶみなさんが、十分に勉学に打ち込めるよう、教職員一同、地域や関係の方々とともに、力を尽くして参りました。これからさらに懸命に努力を続けますので、みなさんは、世に優れた大学を創り上げる気概を持って、ここ小松のキャンパスで、充実した日々を過ごされるよう心から念願します。

　思えば、私達は、それぞれの先祖を含め、古今東西、有名無名の先人達の努力が集積して高度に発達した経済社会に生きています。この社会は、人類に好適な生存環境を提供しうるポテンシャルを有していますが、脆弱な一面を持つことは、今回の新型コロナウイルスの猛威が示すとおりであります。本学ではウイルス感染を防ぐ観点から最大限の努力をしており、今日も、マスク着用、本人のみ出席という常と異なる入学式を挙行しておりますが、このように素晴らしさと危うさの両面を持つという現代社会の特性とその将来に深く思いを致しつつ、学生、教員、職員、関係者、力を合わせてウイルスに打ち勝っていこうではありませんか。

　最後に、若いみなさんがこの四年間そしてその後の長い人生において十分健康に留意することをお願いするとともに、厳しい状況の中で、この式典にお運び頂いた来賓の方々に厚く御礼申し上げ、私の入学宣誓式の式辞と致します。