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理事長 2022年度入学式式辞

 248名の学部新入生の皆さん、23名の大学院入学生の皆さん、御入学おめでとうございます。公立小松大学を挙げて諸君を歓迎します。4年前に開学した本学は、先月、最初の卒業生を送り出し、制度上の完成年度に達しました。今年度から大学院サステイナブルシステム科学研究科を新設し、教育研究の場を拡充することができました。しかし、本学はまだまだ整備途上、発展途上にあり、さらに優れた教育研究機関となるために、一層の努力を重ねる所存であります。諸君には、懸命に勉学と課外活動に打ち込み、本学発展の途を教職員や周囲の市民県民の方々とともに歩んで頂ければ、私の幸いこれに過ぎるものはありません。

 本学が、今日を迎えるまでには、ここにご臨席の市長さんはじめ小松市当局、議長さん達市議会の方々、林勇二郎先生をはじめとする関連大学・学界の方々、勝木保夫先生をはじめ、本学を支える会の皆様には格段のご高配を賜りました。さらに広く小松市民、石川県民や全国の本学に心を寄せる皆様、関係諸官庁の方々からも御支援をいただきました。心から御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 我が国では、昨日から、改正民法が施行され、18歳で成人に達することになりました。大学院入学生以外の諸君も成人であります。成年、おめでとうございます。学問に取り組むには成年未成年の別はなく、私は、これまでも、本学に入学した未成年の学生諸君は、全て成人に準ずる人達であると心得てきました。諸君は、これまでも、交通機関や銭湯などでは大人料金の対象でしたが、昨日から、基本的に大人であります。ただ少年法では「特定少年」という位置づけであります。さらに、民法やその他の法律でも、20歳以上の人とは違う扱いの部分もありますから、その規定は固く守ってください。

 さて、大人とは、いかなる人のことでしょうか。私は、自らの行動に責任を持つ人であり、他人のことを思いやり、他人に余計な迷惑をかけずに生きる人と思っています。そう言うと、私を知る方々は、どの口でそんな大層なことが言うのかと笑うでありましょう。私は長年大人をやっており、人命は有限なので、もうじき大人を辞めるでありましょうが、今述べた大人像と現実の自分のギャップに悩みながら、今日まで過ごしてきました。しかし、これから諸君には、そんな私を乗り越え、良き成人、良き大人になってほしいのであります。そんな大人が集団で生きるには、お互いに顔を良く覚え、きちんと挨拶することが肝要であります。諸君は、互いに顔を覚え、先生や職員の顔を覚え、しっかり挨拶する人になってください。諸君の今後の人生の心の豊かさは、覚え親しみ挨拶を交わす顔の多さで決まることを忘れないでください。

 国際的にはウクライナ情勢は予断を許さず、国内では、コロナ禍未だ去り尽くしませんが、皆さん、この小松の地で、どうか実りある学生生活を送ってください。我々はそのために全力を尽くすことをお約束して、歓迎の式辞と致します。


令和四年四月二日
公立大学法人公立小松大学
理事長 石田寛人