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令和4年度 理事長 学位記授与式式辞

 令和5年のこの良き日に、公立小松大学が送り出す230名の卒業生のみなさんに、感謝とお祝いの言葉を申し上げます。卒業生のみなさん、ご卒業おめでとう。そして本当にありがとう。これは、私の心の底からの声であります。
 思えば、みなさんは、設立されて極めて日の浅い本学に学ぶことを志されました。多くのみなさんが入学された平成31年4月2日の入学宣誓式は、みなさんにとっても、また、学事暦1年サイクルの輪をようやく形成し終えた私どもにとっても、極めて大切な日でありました。かくして、設立間もない大学に飛び込み、大学の創設と歩みをともにされて、学びの道を進まれたみなさんに対して、私ども教職員もそれにこたえるべく懸命に教育研究の日々を送ってきました。
 みなさんが入学されて間もなく、時代は平成から令和に移りましたが、ほどなくして、コロナ禍が猛威を振るい、多くの方が罹患し、亡くなり、若いみなさんの中からも感染者や濃厚接触者が出て、マスクの着用や三密を避けるため行動が制約されたことなどは記憶に新しく、かくして今日もこのような形で卒業式を行っています。
 本学もオンライン授業を取り入れ、実験や実習がままならない状況が続きましたが、みなさんと教職員の懸命の努力で、もろもろの困難を克服し、みなさんが所定の学業を成就して、卒業の日を迎えられたのは、実に感慨無量のものがあります。
 かくして、コロナは私達にとって大きな試練を与えましたが、我々が、コロナから学んだこともまた多かったのであります。今やオンラインによる授業や会議を普通に行うことが可能になりました。同時に、そのような遠隔意思疎通の便利さを享受しながらも、我々が直接面談して会話することの喜びとその意義を再確認する貴重な機会ともなったのであります。我々は、我々の周囲の全ての物から学ぶことができることもコロナは、また教えたのであります。
 このような状況の中で、今日を迎えられたみなさんに対して、大学の設立に参画し、開学を宣言した私が贈りたいのはただ感謝の二文字であります。
 もちろん、私の感謝の気持ちは卒業生に対するもののみにとどまりません。この5年間の、小松市民の皆様、小松市当局や市議会議員各位、周辺地域や石川県下の皆様、国の関係府省庁の方々、連携する諸大学や学界、協力企業と関係団体の皆様、本当に多くの方々に御尽力の結果として、本学は、開学5年を閲し、こうして二度目の卒業生を送り出し得たのであります。本当にありがとうございます。幾重にも御礼申し上げます。
 最後に、卒業生のみなさんに、私の「はなむけ」の言葉を申し上げます。それは「公立小松大学の第ニ期卒業生として誇りと自信をもって力強く生きてほしい」ということであります。二期生は一期生とともに、末永く本学卒業生の顔で代表であります。みなさんの後には多くの将来の卒業生が続くでありましょう。多くの人々の前を行く者は、常に風圧と責任を感じます。しかし、みなさんは、そのような状況を超えて、力強い二期生として生き続けて頂きたいと念願します。
 私は、理事長という職掌上、みなさんに直に接することはあまりありませんでしたが、みなさんのことが心から離れたことはありません。今はただ、顔を輝かせているみなさん、そしてこの場に居られる全ての方々と、この大学に心を寄せて頂いている各方面の多くの皆様に深く深く頭を垂れて、私の式辞に代えさせて頂きます。


令和五年三月二十三日
公立大学法人公立小松大学
理事長 石田 寛人