ホーム大学案内理事長、学長の新春ごあいさつ(令和6年1月1日)
理事長、学長の新春ごあいさつ(令和6年1月1日)
理事長
― 年頭のごあいさつ ―

公立小松大学 理事長 石田寛人 あけましておめでとうございます。本年も、どうかよろしくお願い申し上げます。

 平成30年に開学した本学は、一昨年、昨年に続いて今年3月に第3期の学部卒業生を送り出します。さらに、大学院サステイナブル研究科から最初の修士が誕生する予定で、4月には同研究科に博士課程を開設することとしております。

 開学して2年足らずのうちにコロナ禍に遭遇した本学は、目標に向かって教育と研究を進める上でさまざまな困難に立ち向かわざるをえませんでした。しかし、学生教員一体となった努力と、小松市や地域の方々を中心とする皆様の力強い御支援によって、本年度を最終年度とする第1回目の中期目標・中期計画の指し示すところに、それなりに到達できたのは、本当にありがたいことでした。このために尽力され、お力添えを賜った多くの方々に、厚く御礼申し上げます。

 今年3月16日には、北陸新幹線の敦賀までの延伸開業が予定されています。これで新幹線在来線の小松駅に隣接する本学中央キャンパスは、いわゆる「新幹線から濡れずにすぐ行ける大学」となり、各方面からのアクセスがさらに便利になります。この地の利を生かして多くの方々に気軽に本学を訪れて頂きたいのですが、現実には各種の制約から思うに任せません。しかし、いろいろな機会に本学の実態をよく知って頂きたいと願っております。このような利便性の向上は重要でありますが、教育研究内容のさらなる充実こそが現下の第一の務めであるのは申すまでもありません。さらに学生のみなさんが勉学しやすく、教職員が勤務しやすい環境を創り上げるべく工夫を重ね、学問の伝統香る小松にふさわしい大学に成長していきたいと存じておりますので、皆様方の格段のお力添えをお願い申し上げて、年頭の御挨拶とさせて頂きます。

学長
2024年(令和甲辰)年頭のごあいさつ
― 龍となれ 雲自ずと来たる ―

公立小松大学 学長 山本 博  新年あけましておめでとうございます。
 「龍となれ 雲自ずと来たる」。これは、私の好きなことばの一つで、出典は白樺派の作家、武者小路実篤の画讃です。銘々が、それぞれの分野で「龍」すなわち第一人者となる、すると、龍の周りに立ち所に「雲」が集まるように、求心力が生まれ、やがて友や同志が集ってくる、そのように理解されます。
 2018年(平成30年)4月、本学の開学式兼第1回入学式で私は「白山になれ」といいました。そのとき胸中にあったのが、このことばです。
 当時の学長告辞を引用させていただきますと、まず、「― 白山になれ ― 白山は、この付近から望まれる山並みの頂点をなします。皆さん一人ひとりが、これからの学修を通じ、銘々の領域や人生航路で、白山のような存在になられるよう念願します」といいました。この部分は、実篤のことばでは「龍になれ」に相当します。
 昨年の入学宣誓式告辞では、白山だけでなく、富士山やピラミッドについても話しました。伊豆諸島から本州を望むと太平洋の水平線上に富士山だけ見える、アフリカのアレクサンドリアからカイロに向かって南下すると地平線上に最初に現れるのがピラミッドです。日本海に出ますと、白山が際立って見える、いにしえより渡来人や海運、漁業を行う人々が白山をランドマークとしてきた所以です。
 高く聳えているだけが白山の特色ではありません。1年を通じ、雲がかかっていて白山が見えない日の方がずっと多い。これも、大事なことなのです。雲、雨、雪のゆえにこの地域は緑豊かで、美味しい水や米、お酒などに恵まれるのです。ですから、私は、第1回入学式でつぎのようにもいいました;「― 白山になれ ― 高い山には自ずと、雲や風、雨や雪が来ります。それらも友とし、将来の社会に潤いや恵みをもたらす人になってほしいと思います。」「雲来たる」、そのゆえに「龍」の価値が高まるわけです。
 2024年の年頭にあたり、龍と白山の話をしました。本学にまなび、はたらく皆さんが、やがて龍や白山のような存在になるなら、本学の未来は期して待つべきかと思います。
 このホームページをご覧いただくすべての人と、世界、地域にとって本年が良き年となりますよう祈念いたします。