ホーム大学案内理事長、学長の新春ごあいさつ(令和7年1月1日)
理事長、学長の新春ごあいさつ(令和7年1月1日)
理事長
― 年頭の御挨拶 ―

公立小松大学 理事長 石田寛人 新年おめでとうございます。本年も、どうかよろしくお願い申し上げます。
 昨年は元日に能登半島地震が発生し、9月には豪雨災害に見舞われるなど、石川県にとってはつらい年でありました。これらの自然災害によって、尊い生命を失われた方々には、衷心より御冥福をお祈りし、今なお、厳しい環境での生活を余儀なくされている被災者の皆様には、心からお見舞い申し上げるものであります。能登半島復興の活動はさらに続きますが、本学も、可能な限りそのために努力する所存です。

 平成30年に開学した本学は、開学から6年を閲して、第一期中期目標・中期計画期間が終了し、その指し示すところにそれなりに到達しえたという御評価を小松市の公立小松大学法人評価委員会から頂戴したことは、誠に有り難く存じております。本学は、これまで合計690名の学部卒業生を世に送り出し、19名の学生が修士課程を修了しました。また、昨年4月には大学院サステイナブル研究科に博士課程を開設し、ここに進まれた皆さんが日々研鑽を重ねております。さらに、昨年、これまでの「公立小松大学を支える会」が発展的に拡充された「公立小松大学協力会」には、多くの企業や関係団体から加入の申請を頂いていると承っており、教職員一同、思いを新たにして職務に励んでおります。かくして、本学が、開学後まもなくコロナ禍に遭遇するなどさまざまな困難をその都度乗り越えて、令和7年の新年を迎えることができたのは、学生教職員一体となった努力と、大学設置者たる小松市の御尽力、そして南加賀、県内の皆様と広く関係する方々の御支援の賜物と厚く御礼申し上げます。

 昨年3月、北陸新幹線金沢以西の開業によって、本学中央キャンパスへのアクセスは、ますます便利になりました。今年は、小松駅の東隣に建設中の新しいビルのワンフロアに入居して、新しいキャンパスをオープンする予定です。これを機会に、さらに学生のみなさんが勉学しやすく、教職員が勤務しやすく、さらに各方面に開かれた大学を目指して参ります。国内外が激しく変化する状況において、AIが広く世に用いられるとともに、それに対応すべき総合的な「知」の重要性がますます高まっている昨今、本学は、それに踏まえて、教育研究の充実を図るとともに、社会貢献に努めたいと存じますので、皆様方の格段のお力添えをお願い申し上げて、本年年頭の御挨拶とさせて頂きます。

学長
2025年(令和乙巳)年頭のごあいさつ
― アスクレピオスの杖 ―

公立小松大学 学長 山本 博 新年あけましておめでとうございます。
粟津キャンパスの「大学院研究棟」、末広キャンパスの「研究・実験棟」につづき、本学では今年、「中央第2キャンパス」がいよいよ竣工・稼働します。これにより、教育研究活動のさらなる充実を期待する次第です。
さて、今年の干支、へびは、医薬のシンボルとされています。「アスクレピオスの杖」は、医神アスクレピオスがもっていたという杖に一匹のヘビが巻きついた意匠です。ギリシア神話によると、アスクレピオスは、アポローンの子として生まれ、ケイローンから医を学び、やがて名医となって死者をも甦らせます。が、生死の秩序を乱すとして、ゼウスの怒りを買い、星座にされてしまいました。その後、アスクレピオスの出生地エピダウロスは、奇跡の治療を求める聖地となり、エピダウロスから出土した遺跡には、医神となったアスクレピオスによって、盲人には光、唖の少年には声、不妊者には子どもが与えられた、胆石や悪性の潰瘍、不具の足も治った、などの碑文が認められるとのことです。
「アスクレピオスの杖」は、世界保健機構=WHOのシンボルマークとなるなど、医のシンボルとしてひろく国際的に使用されています。また、杯にへびが巻きついた「ヒュギエイアの杯」は、薬のシンボルとされていますし、日本医師会のシンボルマークの青い逆三角も、よく見ると、目も口も備えたへびです。
中国六朝時代の『小品法』は、医師を上中下3ランクに分け、「下医医病 中医医人 上医医国」(下医は病を医す 中医は人を医す 上医は国を医す)と記しました。昨今の地球の状況を鑑みるに、現代は、もっと上位の「医」を必要としているのではないでしょうか。それが、人であれ組織であれ何であれ、そういう存在にこそ「アスクレピオスの杖」を、と思うことです。
このホームページをご覧いただくすべての人と、世界、地域にとって、本年が良き年となりますよう祈念いたします。