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  • 大学院サステイナブルシステム科学研究科 髙山 純一教授が代表で行ったプロジェクトが2024年度JCOMMプロジェクト賞を受賞しました
     

     大学院サステイナブルシステム科学研究科 髙山 純一教授が代表で能登半島地震後に取り組んできた「地域公共交通の情報提供プロジェクト」が、2024年度JCOMMプロジェクト賞に選定されました。

     JCOMMプロジェクト賞とは、一般社団法人日本モビリティ・マネジメント会議が選定する賞で、国内の様々なモビリティ・マネジメントについての様々な取り組みや研究の中でも、特に優秀な取り組みや研究を選定し、その実現に貢献した個人あるいは団体を表彰するものです。

     「地域公共交通の情報提供プロジェクト」は、災害時に正確な公共交通情報を網羅的に分かりやすく提供する体制が迅速に構築されたこと、また、交通情報提供ノウハウを社会知として継承し応用していこうとする姿勢がみられ、今後の災害時における交通情報提供問題への貢献が大いに期待されることからJCOMMプロジェクト賞に選定されました。

     

    「地域公共交通の情報提供プロジェクト」の概要

    〇背景と目的

     令和6年元旦に発生した能登半島地震では、被災地の鉄道も道路も大きなダメージを受け、バス等の公共交通での移動も困難な時期が続いた。その後、地域内・外の鉄道・バス等の交通サービスも順次復旧されつつあるが、地域公共交通の全体及び個別の運行状況の把握は極めて難しい状況であった。

     そこで、被災地域における鉄道、バス、コミバスや乗合タクシーなどの運行情報を網羅することを目的として、産学官の連携により「能登半島地域公共交通情報提供ページ」を開設した。

     

    〇プロジェクトの内容

     ①災害時の公共交通情報について、提供すべき方法、情報提供方法、情報の収集と加工の流れ、行政含めた関係者との連携・役割分担を整理した。②情報源は各交通事業者及び各自治体の公式発表に基づくものであり、公式ホームページへのリンクへ誘導することにより、情報の信頼性を担保した。③テキスト情報が多くなると見にくくなるため、詳細は各公式HPへのリンクを参照することとした。④冒頭にワンタッチボタンを配置し、利用者が知りたい情報を見つけやすくするような配慮を行った。

     

    〇効果

     現地に行くこととなった人からは、状況が掴みやすく良かったという評価の声が寄せられた。また、本取組については新聞社にも複数回取り上げられ社会の注目を集めたほか、国土交通省北陸地方整備局の「災害時交通マネジメント会議」においても本プロジェクトが報告され、実際に行政機関でリンクが貼られるなど、モビリティ・マネジメントの観点での関係機関との連携が進んだ。

     

    〇結論

     今般の発災にあっては、被災地である石川県と、2018年の西日本豪雨時における災害時情報提供のノウハウを有する広島県との連携により、迅速かつ有益な技術伝承が出来た。この経験を社会知として共有することにより、災害時における公共交通のBCP(事業継続)の観点において交通情報提供の問題の抜本的緩和に繋がる可能性を秘めている。

      

     

    担当:大学院サステイナブルシステム科学研究科

         
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