大学案内
理事長あいさつ
公立小松大学は平成30年の開学以来7年を閲して、教育研究機関としての活動を積み重ねて参りました。この間、生産システム科学部同学科、保健医療学部看護学科、同学部臨床工学科及び国際文化交流学部同学科の3学部4学科から920名の卒業生を、大学院サステイナブルシステム科学研究科から35名の修士課程修了生を送り出し、それぞれの在学学生は研鑚に励む日々を送っております。昨年4月には、大学院に博士後期課程を設け、ここでも、充実した教育研究活動が続けられています。
本学が、ここまで歩み続けることができたのは、小松市民、近隣市町の方々、石川県民の皆様をはじめとする多くの関係の方々の温かい御支援の賜物であり、厚く御礼申し上げます。この温かいお気持ちにお応えするためにも、学内の一同は心をひとつにして、地域と国家と世界に貢献する教育研究機関として成長していきたいと存じております。
昨年3月、北陸新幹線が金沢以西に延伸され、新幹線の小松駅が開業し、本学中央キャンパスは文字通り、新幹線に直結するキャンパスとなりました。また、小松駅の東に隣接して建つ新しいビルのワン・フロアーにも入居して、中央第2キャンパスとして用いる予定であり、これによって、学生諸君の勉学の場のゆとりが増すことを期待しております。本学は、このような交通の便の良さを十分享受し、そのメリットを活用しながらも、それに安住することなく、学生と教職員が、さらに充実した日々を送り、効果的にその目的を達成しうるように努める所存であります。
私は、小松の自宅から外出して、小松学問所が所在したとされる場所の前を通る時、江戸時代の先人の強い向学の意思が感じられて、粛然の気が胸中に広がります。そして、このような土地小松に立地した本学が、さらに優れた教育研究の場となるよう、微力を尽したいという思いが湧き起こります。今年度も、そのような気持ちで、本学の発展に努力致しますので、どうかますますの御支援御鞭撻をひとえにお願い申し上げます。
略歴
1941年 東京都生まれ(小松市出身)1964年 東京大学工学部原子力工学科卒業
1964年 科学技術庁入庁
1968年 米国イリノイ大学大学院留学
1991年 科学技術庁原子力局長
1995年 科学技術事務次官
1999年 駐チェコ共和国特命全権大使
2004年 金沢学院大学学長、金沢学院短期大学学長
2011年 公益財団法人本田財団理事長(在任中)
2014年 公益財団法人前田育徳会理事長(在任中)
2018年 公立大学法人公立小松大学理事長
学長あいさつ
Sustainable Solution - the be-all and the end-all
ケンブリッジ大学のRaworth博士は、全地球規模で、環境への負荷を減らしつつ、人々の日々の生活に必要なものを確保してゆかなければならない、という「ドーナツ経済学」を提唱しました。リーズ大学のO'Neill博士は、環境に与えている負荷と社会的な生活の質の両者を定量化し、各国の功罪とミッションを見える化しました。わが国の宇沢弘文博士は、一つの国ないし特定の地域に住むすべての人々が、ゆたかな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能にするような社会的装置を「社会的共通資本」と定義し、中でも、教育と医療が重要である、と唱えました。
本学は、大学設置の基本理念の一つとして持続可能性への貢献を謳い、2022年には、「大学院サステイナブルシステム科学研究科」(Graduate School of Sustainable Systems Science)を開学しました。地域と世界の課題解決は、sustainable solutionでなければならないとわたしは思います。"Solution"は「解決」と「融合」の二つの意味をもちます。地域や世界が抱える諸課題の解決に向けた道筋は、持続性へのベクトルと一致しなくてはなりません。また、多くの場合、課題解決のためには、分野融合的な協働が求められます。
公立小松大学は、理系、文系、医系の3つの学部・専攻を擁し、学士課程でも大学院でも分野の垣根を超えた連携、交流を行なって統合知を備えたグローカル人材を養成するとともに、持続可能性追求の拠点づくりと地域・国際社会の課題解決への貢献を図ります。
前途有為の皆さんのご入学をお待ちいたします。
略歴
1949年 小松市生まれ1975年 金沢大学医学部卒業
1978年 富山医科薬科大学医学部助手
1985年 東北大学医学部助教授
1990年 金沢大学医学部教授
2014年 金沢大学理事(国際・附属病院・同窓会担当)・副学長
2018年 公立小松大学長
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